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クフでダローバルな日記

タフでもグローバルもない

愛とはなにか1 プラトン『饗宴』その2

昨日の記事の続きです。
前回はそんなに重要とされない人達だったので一言でまとめてましたが、今回の二人については論理の流れがわかりやすくなるように書いてみようと思います。
できるところは三段論法的に書きます。(書き終わってから思ったけど、三段論法面倒くさいだけだし普通に書けばよかった。)

5.アガトン
ソフィスト。色々ときれいなことを言う。

「皆エロスが人にしてくれたことは賛美しているが、エロス自身の性質について触れてない。
しかし、賛美の方法とは「その性質と施しの結果を明らかにすること」のみ。
従って、これらについて述べる。」
(a)エロス自身の性質
大前提:似たものは似たものに近づく。
小前提:エロスは老いた人から逃げ、若い人
結論1:エロスは神々の内でもっとも若い。(ファイドロスへの反論)

大前提:柔らかいものにしか触れないものはまた柔らかい
小前提:エロスはこの世で最も柔らかいものである魂にしか宿らない。
結論2:エロスは柔軟である。

(b)エロスの施すもの。
エロスのなす事は、人々が自ら受けようとする。∴エロスは強制しない。
強制はエロスに触れることができない。 ∴エロスは強制によって受苦しない。
上記2つより、エロスは強制することもなければ強制されることもない。
これは、エロスが不正をしなければされないことと同じである。(結論3)(?よく分からない)

大前提:快楽を支配しうるものは自制が要請される。
小前提:エロスは最大の快楽であり、他の快楽を支配する。
結論4:エロスは自制に富む。

大前提:勇敢でる者に勝つものはより勇敢。
小前提:エロスはアレス(もっとも勇敢とされる戦の神)を抑える。
結論5:エロスは最も勇敢。

愛は醜悪の中に宿らない ∴エロスは美に対する愛。

全体的に、正しいけれど身のあることは言っていない感じ。ソクラテス対置される、「当て馬」的な存在なのでちょっと可哀想。
ちなみに、この時代の思想家の著作では対立者を徹底的にこき下ろした書き方をされるのが普通(今も?)だったらしいんですが、プラトンはこのアガトンに対しても敬意を払った書き方をしており、そこがこの作品を傑出したものともさせているらしいです。プラトンすごい。

6.ソクラテス
ラスボス。入り方がまさしく産婆術(無知であることを自称智者に教えるための質問の連続)であり、ここがかなり面白かったです。例えるなら逆転裁判の最後の方みたいな。

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(雑コラ)

ソクラテス「愛っていうのは何かを欲しがること?」
アガトン「勿論。」
ソクラテス「何かを欲しがるのはどんな時?それを持っている時?それとも持っていない時?」
アガトン「持っていない時でしょう」
ソクラテス「既に金持ちの富豪がお金を欲しがっているとしたら、それは、自分の持っている金を持ち続けたいということ?それともまだ持っていないお金を手にしたいということ?」
アガトン「後者でしょう」
ソクラテス「で、エロスは美しいものや良いものを愛するんだよね?^^」
アガトン「Oh…」
ソクラテス「ということはエロスは美しいわけでも良いわけでもないね^^」
アガトン「何も言えねぇ」


しかし、このままだとソクラテスはエロスを美しいとも良いとも言わないことになる!これではエロス賛美の演説はできない!どうなるソクラテス!!続く!!!