クフでダローバルな日記

タフでもグローバルもない

読書記録

知性は良いツールか?/『アルジャーノンに花束を』ダニエル・キイス

最近なんだか忙しくなってきたので久々にブログを書こうと思います(?)。 この前思考実験に関する新書を読んでいたら『アルジャーノンに花束を』が紹介されていたり、作者の方が亡くなったりということがあったので、いい機会だろうと思い読んでみました。ア…

セックスはなぜ楽しいか 『人間の性はなぜ奇妙に進化したのか』ジャレド・ダイアモンド

この前進化の本についての記事を書きました。その前には愛とはなにかの記事も書きました。 あの二冊の本を読んだ後、愛とは何かを生物学的な見地から知りたいと思い、この本を読みました。文庫 人間の性はなぜ奇妙に進化したのか (草思社文庫)作者: ジャレド…

結局ダーウィンは正しかったのか? 『生物進化を考える』木村資生

ある本で、以下の様なことが書かれていました。 「生物がある行為をする直接の原因を知ることは生理学で可能だが、根本的な目的というのは進化学によってしか知ることができない。」 例えるならば、例えば数万年後の人類が「自転車」なるものを発見し、「こ…

愛とはなにか1 プラトン『饗宴』その3

続きです。 ついにソクラテスです。6.ソクラテス 「無知の知」の体現者として、彼は前回の最後のアガトンとのやりとりも、これから述べる演説も、全て異国の女性ディオティマから聞いたものとして語ります。 あの論破も、かつて自分もされたものだとしてアガ…

愛とはなにか1 プラトン『饗宴』その2

昨日の記事の続きです。 前回はそんなに重要とされない人達だったので一言でまとめてましたが、今回の二人については論理の流れがわかりやすくなるように書いてみようと思います。 できるところは三段論法的に書きます。(書き終わってから思ったけど、三段論…

愛とはなにか1 プラトン『饗宴』その1

超久しぶりの更新ですが最近色々あって色々こじらせて、「愛とはなにか?」とか考える日々を送ってしまっています。 というわけで、もともとプラトンの著作に興味あったこともあり、『饗宴』を読んでみました。饗宴 (岩波文庫)作者: プラトン,久保勉出版社/…

定点観測的読書『空をつかむまで』

あけおめ 年賀状まだ送ってません。寒中見舞い?知りませんそんなの。 かなり久しぶりの更新になりますが、深夜のテンションに任せてずっと書きたかったものを書きます。結構前の話ですが、この小説を読みました。空をつかむまで (集英社文庫)作者: 関口尚出…

『武器としての決断思考』(瀧本哲史)と『学問のすゝめ』

「東大No.1ベストセラー」なんて宣伝文句が帯に書かれてるにもかかわらず、東大生協ではもはや棚の一番下の段にひっそりと置いてあったこの本。 武器としての決断思考 (星海社新書) 作者: 瀧本哲史 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2011/09/22 メディア: 新…

読んだ:『西洋美術史入門』 池上英洋

今学期の総合科目としてとりはじめた西洋哲学の授業で、以下の様な話を聞きました。 ルネッサンス期の遠近法を駆使した絵画は、形態の出現に重点を置き、印象派は色彩の現出に重点を置いた。そしてピカソらキュビストたちはこのような感覚主義的な印象派に対…